第１６話 真実 [最新情報]
第１６話 真実
愛しているのに縁がないみたいと自分の気持を偽って別れを切り出すミジュの気持はどうだったのでしょう？ガンジェがナイフで刺されたキズより深く心をえぐったに違いありません。
自分が切り出した別れの言葉にガンジェが目の前を立ち去るギリギリまで我慢しこらえていた嗚咽、ミジュがどんなに辛く切なかったか私たちの心にも伝わってきて胸が痛くなります。
船着場でガンジェの車をじっと見詰めるミジュの涙が余りにきれいで一層切なさがつのります。
ガンジェもまた、もう自分に嘘をつくことも出来ないほど、自分をごまかせないほどミジュを愛し、ユジンに跪いて許しを請うてまでミジュのもとに行こうと努力する姿も痛々しいほどですが、君の傍にいるためこんなに努力しているのに、“何もしてあげられない俺が最後にしてあげられることが君の前を立ち去ることだとは”とは切ないですね。
男の方が跪く行為は自分が屈すると言うことでよほどのことでなければしないでしょう。
特にキリスト教が多い韓国では特別なことでしょう。
そしてヤクザとして生きてきてカン会長に親は捜したかと聞かれ、自分に事情があった、子供がヤクザで喜ぶ親はいない、と言いますが、そう訊ねた自分の親分が本当の父親だったとは。
必死に走ってきて たどり着いたのが断崖だったとはガンジェの実感でしょう。
そして長年傍にいたユジンもまた自分の一生をかけて愛した男に、他の女性を愛する気持が止められないとその女のために跪かれたらどんなに辛かったでしょう。
セヨンもまたガンジェをぶちのめしたいけれども“お前を殴ったら２人の女が泣くから”と自分がかつて愛した女といま愛している女が二人ともガンジェを愛している事に孤独感を深くしていきます。
あ～ぁ、皆が辛く切ない愛に苦しむことになってしまいました。
ところでテサンは本当に怪我をしていたみたいですね。数回前からの腕のギブスがなかなか取れません。どのアクションシーンだったのでしょう。
解りました。2006年12月10日午前6時に京畿道一山でアクションシーンを撮影中に怪我をしたそうです。手術が必要だったそうですが本人がどうしても撮影を続けたいということで痛み止めの注射を打ちながらの撮影になったそうです。
■ ロケ地レポート ルネッサンスソウルホテル内スウィートルーム
秋の韓国もとても素敵です。ソウルは市内でも紅葉が美しく眺められるところも多く、特に旧跡では落ちたばかりの色づいた葉の乾いた音を聞きながら冬に向かう一瞬を楽しみながらの散歩も良いものです。そういえば去年の今頃、丁度ソウルの初雪に会いました。韓国人には初雪は特別のようです。特に恋人たちには。
ガンジェのホテルの部屋のダイニングテーブル、サンテクと朝食をとりながら打ち合わせをしたり、今回は兄貴分から実の父親がカン会長だった聞かされた場面と度々出てきます。
重量感のある素材はマホガ二―でしょうか。
そして父カン会長からプレゼントされて以来いつも大事にしていた時計、それをしまってあったデスク。
■ ＯＳＴ 「恋人」日本語対訳
ガンジェが跪いてミジュのもとに行かせて欲しいと涙ながらに懇願するシーンに流されるのは「恋人」ＯＳＴ９番トラックの イ・ソクンが歌う「ウソ」と言う曲です。ユジンへのガンジェの気持ちのようでもあり、ガンジェとミジュの関係を予見するようにも聴こえます。
ウソ
泣きながら何度も立ち止まり 何度も振り返るだろうか
君を抱きしめたい 離したくないけど我慢しないと
ウソのような現実にしばられたまま 君を送り出す
もう二度と会ってはいけない 夢でなら会えるだろうか
怒りで君を送りだせればどんなにいいだろう
バカみたいに恨めしい空も 君に僕を忘れさせてくれるだろう
何度も浮かぶ君の名前を消し こぼれる涙もこらえた
何でもないフリをして 君を送り出さないと
他の人と幸せになってくれ それが君と僕のためだから
すまない
どんな罪でも受けるから 僕を憎み恨んでくれ
僕の気持を量るなよ それでも僕は君を冷たく送り出す
他の人と幸せになってくれ それが君と僕のためだから
すまない
どんな罪でも受けるから 僕を憎み恨んでくれ
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